「やってみたい」から学びは始まる

脳の発達が最も著しい時期に子どもたちは何を学ぶべきか

【今だからこそできること】 オンライン朝の会 備忘録(臨時休校中)

お久しぶりです。最近更新が滞っていました。

コロナウイルス感染症の拡大を受け、全国的に休校となっております。

 

そんな中、私が始めたのは、

 

オンライン朝の会。

 

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日に日に参加者が増え、現在は県外の高校生が参加したいと申し出てくれるまでに盛り上がってきました。

 

この先休校等が長引く場合は継続して朝の会を続けていくため、本日(5/1)までの朝の会の記録を残そうと思います。

 

【オンライン朝の会のねらい】

  • 休校期間中不足しがちな他者とのコミュニケーションの場作り
  • 不規則になりがちな生活リズムを整える
  • 今だからこそ出来る、異学年との関わりや主体的な意見の発信の場作り

など

 

4/21(火)7:30の部、8:00の部を用意

大多数が8:00の部に集中し、ひとまずは8:00からの部に統一することに。

初日は様子見と言うこともあり、やりたいこと等の意見を聞いて終了。

 

4/22(水)

朝のクイズ大会をすることが決まる。

この日は私が用意したクイズを、Zoomの投票機能を使って実施。

自ら問題を作ると手を上げた子どもたちに翌日のクイズ制作を依頼する。

 

4/23(木)

私が出したクイズの後に、2人の立候補した子どもたちがクイズを出題。

高学年の子はチャット機能でクイズを出題できる様子。

作ってきた内容は「答えのわからない問い」

「恐竜はなぜ絶滅したでしょうか?」

この真相を知る人はいないので、各々が思ったことを言えば良いのだが、これが面白かった。

自由に発言して良い場において、自分の意見を言うことは躊躇するかと予想していたが、次々に自分の意見を発信していた。

高校の教育現場では、そうそう見られないアクティブな時間だった。

翌日も子どもたちにクイズを依頼したいと告げると、手を上げたのはまた同じ二人。

翌日も頼んだ。

 

4/24(金)

この日のクイズは小学校二年生がスライドを作ってきて、Zoomで画面共有をし、みんなにクイズを出しました。

確実にオンラインでの朝の会に対応できている。

ここまでやってみて、いくつかのパターンに分かれている事に気づく。

①とても積極的に発信する子(時には止まらなくなることも)

②発言はしないが、ずっと画面を見つめている子(集中はしている)

③発言を求めると、とてもよく話すが、集中が続かない子

④発言するのも恥ずかしくて、うまく参加できない子

教室での授業等よりもより顕著にこういった特徴が強調されるように思う。

ホストは、このバランスを見ながら進める必要がある。

 

4月28日(火)

TVの取材が入る。もう一度朝の会の意味を確認する良い機会となった。

この日は初めてクイズに挑戦する子が出てくる。

スライドを一生懸命作ってきて、発表する様子がTVでも放送される。

改めてこのクイズ大会について考える。

・自らの興味の持った分野を主体的に調べる機会になる

・自分の調べたことを人に発信する機会になる

・ただ情報を伝達するのではなく、相手がどのように考えるかを想像する機会になる

遊びのように見えて、15分程度の会にしては得られるものは大きい気がする。

 

 

4/29(水)

久々に先生の考えたクイズの日

進行はスムーズだが、やはりみんなで作っている感は薄れる。

いろんなアクシデントや、突っ込みどころはあるものの子どもたちの作ってきた物で行うことの重要さを実感する。

次回以降は初挑戦の人も含め数日先まで担当が決まる。

 

4/30(木)

10分前に入室してきて、翌日のクイズについて相談をする子が現れる。

ちなみに終わった後も2人居残りして15分ほどPCで問題を作る方法のレクチャーを求める子がいた。

これも主体的な学びだと感じる。この年代の子達の生活にICT活用技術は必須であると思うので、こういった物に慣れることも、今ならではの経験かもしれない。

私は小学校の頃にPCを触った記憶すら無い。

デジタルネイティブの子どもたちの学び方の幅は、思っていたよりも広い。学校に行かなくなったことによって、それがはっきり見えた部分もある。

クイズも新たに挑戦する子が現れた。

 

5/1(金)

いよいよ5月に突入。今日は広島県の大崎開星高校の生徒が朝の会に興味を持ち参加を希望してくれる。お互いにクイズを出し合って交流。普段学校に通っている状況では高校生との交流などなかなか作れないが、こういった状況だからこそ様々な年代の人との関わりは、作りやすいように感じる。おそらく小学生の学びの意欲やクイズのクオリティーに高校生も驚いたであろう。

この日のクイズもスライドを作った子、頑張ってイラストを画用紙に描いてくれた子など、発表方法は様々で、自分のやりやすい方法で発表をしてくれた。

 

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ブラックホールのクイズ

 

最後に

ここまで、メモ書きのような形で記録を残しました。お読みいただきありがとうございます。

思いのほか活用していただけた朝の会ですが、休校が長期化した場合も継続して行っていこうかと思います。

生活のメリハリにはなるかと思います。

学校でこのような取り組みをするとなると、各家庭のネット環境の違い等不公平感が生じるため、「公平」を重視する義務教育機関ではなかなか一斉に実施するのは難しいのかもしれません。

実際に、全家庭にタブレット端末とルーターを送付してオンライン授業を実施しようとする学校もありますが、まだまだハードルは高そうです。

 

私が行っている朝の会も、公平な物ではなく、都合がつく家庭、ネット環境が整っている家庭が参加いただけている状況です。個人事業だからこそ出来ることですが、今後どのように広がりを作っていくかご意見等がございましたら、ぜひお聞かせください。

 

また、ご家族の方々のご負担になる点もあるかと存じます。(接続等の作業)

そういった点をご理解いただいている現参加者の皆様に厚く御礼申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【生徒に興味を”もたせる”授業】それ、ほんとに生徒は興味あるのだろうか?

出歩き、いたずら、注意散漫

 

「こら!席に着きなさい!」

「他のことをしない!」

 

こんな声が聞こえてきそうですね。

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学校の先生をやっていると、こういう子どもには必ず出会いますし、

いかに自分の授業に集中してもらうかを色々模索するものです。

どうやったら、「生徒に興味を持たせる授業」が出来るのか…。

これは結構悩ましいですよね。

 

でも、全部が全部、わるいこと?

とも思うわけです。

 

そこで、

今日は私の教員時代からの悩みというか、考えていたこと

 

「生徒に興味を"もたせる"授業」

 

について、個人的な考えをまとめていきます。

(私はちょっと変わっていると自覚してます…笑)

 

 

 

理想的な授業?

例えば自分が教壇に立ったとき、

自分が口を開くと、子どもたちが全員こちらを見てくれて、

全員が話をうなずきながら聞いてくれて、

わからないところは質問し、

友達と議論してと指示すれば活発に議論を交わす。

 

こんなクラスだったら、教員側としては

とても気持ちいいと思います。

 

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だけど私は、こんなクラスがあったら

正直、ちょっと心配。

というか怖い。

 

だって、40人も人が集まれば、必ず興味や思考も異なるので、

うなずいて話を聞いているように「見せかけている」だけで、

本当はとても退屈している子どもが、いるかもしれないから。

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我慢して、やる気があるように振る舞っている子がいるかもしれないから。

 

そうすることが、「いいこと」だと信じている子はたくさんいます。

 

 

行動から見えるメッセージ

だいたい、どこのクラスでも、

授業中に漫画を読んだり

友達とこそこそ話をしていたり、

携帯いじったり、

(小学生だと走り回ったり、けんかが始まったり、もっといろいろありますが。)

 

そういう場面、見かけますよね?

もちろん学校によって、程度や状況は異なりますが。

 

 

そこから見えるメッセージとしては、

 

①「この授業を受ける必要性」が見当たらない。

もしくは

②自分にとっては、今もっと楽しい事があって、そちらの方が重要。

 

(純粋にじっとしていられない場合もありますが、それについては、またの機会に)

 

などですよね。

 

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①の場合は、先生と生徒の間でしっかりコミュニケーションがとれていなかったり、授業が今後の人生にどう重要か、伝えて切れていない、「教員側の課題」という部分もあるでしょう。

 

しかし、私が気になるのは、②のパターンです。

 

 

興味を”もたせる”授業

授業に集中してくれず、他のことをやり始める生徒(この場合思考がより行動に出やすい小学生を想定しましょうか。)を見かけると、

教員としては、やはりちょっとショック。

 

 

自分の授業に魅力がないのかな…。

どうしたら生徒に興味を”もたせる”授業が出来るかな…。

 

なんて考えたりします。私も経験あります。

 

しかし!

そもそも、その悩み自体が根本から違うように思うようになってきました。

(いつからか…。)

 

 

興味を”もたせる”授業で、主体的で対話的な深い学び?

少し横道にそれますが

教育現場では、数年前から「主体的で対話的な深い学び」を合い言葉に

アクティブラーニングなるものが意識されています。

 

もちろん、私もこれは大切だと感じています。

 

実際以前の記事でも書いたとおり、

机に向かって詰め込むだけの学業が優秀だったとて、

変動の激しい世の中に対応して、生き抜くだけのスキルが身についているわけではありません。

 

自分で一歩踏み出したり、他者と協働出来たり、物事を多角的に深く考える力は必須です。

 

話を戻しますが、

教員の気持ちとして

 

「生徒に興味を”もたせる”授業」をしなくては

 

という意識はやはり強いと思うんです。

 

ここです。気持ち悪いの。

 

「興味を”もたせる”」って言っている時点で、

生徒をコントロールしようとしてる気がしませんか?

 

大人が

こどもに

 

興味を”もたせる”?

 

私の中では、これが「主体的」という言葉とけんかします。

 

 

 葛藤

私の中では、子どもが40人も集まれば、頭の中はとんでもなくバラバラの興味を持つ、未知なる集団です。

次に何をするのか…。

 

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全員が全く同じ事に興味を示す事は、稀です。

とはいえ、凄腕の先生であれば、生徒達を釘付けにするような授業を展開するのかもしれませんが、それでも、365日3年間すべてのクラスにおいて、そんな授業が展開されるのは、あり得ないでしょう。

 

・外で鳥が鳴いたら、見に行きたくなってうずうずする子。

・捕まえた虫を机に隠していて気になって仕方ない子。

・次の体育の授業が楽しみで、そわそわする子。

 

いろんな子がいますから。

 

そういう子達が、自分の興味のあることに好き好きに取り組み始めたら、

それは、

授業崩壊

に見えるでしょう。

 

だけど、主体的興味っていうのは、本来そうやって内側から自然と湧き出てくる興味だと思うんです。

 

私は教員をやめた身なので好き勝手言ってますが、

(今はこども科学実験教室を経営しています。)

例えば私が、その日行う実験の準備を一生懸命します。

楽しんでくれるようにいろんな仕掛けを考えて、子どもたちの反応を楽しみにしています。

 

ですが、いよいよ実験がはじまると、ものすごく目を輝かせて楽しむ子もいれば、途中で別の実験器具や水槽の生き物に興味が移っていく子もいます。

 

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↑大人気のカメさん。

 

ちょっとさみしい気もしますが、子どもは正直です。

 

脱線した先に、その子の今一番興味のあることがあるのかもしれません。

 

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だから、声をかけるにしても、何をしているのか注意深く観察してから言葉をかけなくてはいけないなと、いつも心がけています。

 

(※危険な事や、人を傷つける行為だった場合は叱らなくてはいけませんが。)

 

 

興味を掘り下げる場所

さて、ここまで好き勝手話してきましたが、いざ子どもたちの興味のままにすべてを委ねると、なかなか課題は多そうです…。

 

欧米では、授業中寝転んだり、一人黙々と取り組んだり、友達と賑やかに勉強したりを授業中自由に子どもが選択し学習スタイルや、進度、分野などもかなり自由度が高いようですが…。

 

とはいえ、日本での受験システムや今までのスタイルから考えても、学校ではあまりに好き勝手動く子は、他の子の学習の妨げとなると判断されて、注意の対象になる事も多いでしょう。

 

だからこそ、フリーとなった私の立ち位置や、こども科学実験教室という性質上、普段発揮し切れていない興味を存分に発揮できる場所になり得るのかもしれません。

(もしくは家庭もそういう場所になり得るでしょう)

 

少人数制だからこそ個々の興味を反映してあげやすい部分もあるかもしれません。

(親御さんとしては、授業に集中してほしい思いもあるかもしれませんが…汗)

 

 

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純粋に「面白そう!!」と感じた知的好奇心を、遠慮せずに深めることが出来る場所を目指していきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【子どもが言うことを聞かない】なぜ子どもは言われたとおりにしないのか ~考察~

こんにちは。

今日は、【指示通りに動かず、気をつけろと言ったばかりの失敗をしたりする】、子供たちの行動について、私の考えを書いていこうと思います。

(今日も過去のInstagram投稿から一部手を加えての投稿です。)

 

 はじめに

私は、幼児から高校生まで、学習指導や部活動指導を行ってきました。

(もと公立学校教諭です。)

 

その中で、まず間違いなく言えるのは、

幼児でも高校生でも、勉強ができる子も苦手な子も、

 

こちらが意図した通りには動かないということです。

 

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よくある保護者さんからの相談

皆さん、ご自分のお子さんが、

 

言った通りにしなかったり、

何度も失敗を繰り返して

イライラとしてしまった経験がおありではないでしょうか?

 

でも、

根本的な考え方を変えれば、そのイライラは解消できるかもしれません。

 

 

子育てをされている親御さんが陥りがちな思考は

 

「どうしてうちの子は、言うこと聞かないのかしら…」

「こんな事じゃ、人様に迷惑をかけるのでは…」

 

 といったものです。

 

実際、保護者面談をすると、だいたい皆さんこのような台詞をおっしゃっています。

 

 

人の言うことを聞いているかどうか、

 

をものすごく気にされます。

 

世の中、大人の言うことをきちんと守る子どもが「いい子」だという認識がなんとなくありますもんね。

 

しかし、よくよく考えれば

人の指示に従う=偉い

とは限りませんよね?

 

「自分ならではの発想を持つこと」

「きちんと指示に従うこと」

 

は時として両立できない場面があります。

(特に学校などではそういう場面は多いかもしれません。)

 

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他の家庭でも同じ悩みを持っている

自己をコントロールできるようになってくるので、

幼児よりは高校生のほうが場をわきまえた行動をする傾向はありますが、

 

県内トップの進学校でさえも

 

「それ、ついさっき、やっちゃダメだって言ったよね?」

「今は○○をやる時間だって言ったはずだよね?」

 

なんていう会話は日常茶飯事です。

 

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さらには、(すいません。これは余談です)

 

・台風で休校の日に学校に来る

・体育祭の日に制服で来る

・期末試験の日だと知らずに登校する

・制服のスカートを家に忘れる(下はジャージ。なぜ…。)

なんてことも、よくあること…。

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ご自分のお子さんだけが、

先生の言いつけを守れなかったり、

きちんと伝えられたはずの事が出来ていない

わけではありませんので、

 

実はそこまで深刻に頭を抱える必要はございません。 

 

 

どうして言われたとおりにしないのか

子どもが、大人に言われたとおりに動けない理由はいくつか考えられます。

その中の2つほど考察してみます。

 

1つめ

先ほどの余談のように、別のことに気をとられて

そもそも人の話を聞いていないパターン。

(スカートの件は、うっかり?としかいいようがありませんが、笑えました)

これは、何度も繰り返すようなら改善していかなければいけない場合もあります。

 

 

2つめ

話は聞いていたけど

自分なりの興味関心に出会った場合。

 

このパターンの場合は、頭ごなしに怒ってはいけない場合があります!

 

特に幼い子どもによく見られる行動ですが、自分が「楽しい!」と感じたら、今までやっていたことを放り出して楽しいと思う方へ行ってしまいます。

 

大人からすると、「落ち着きがなく」感じますが、実は非常に大切な学びが生まれている可能性があります。

 

 

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以前の記事にも書きましたが、子どもは本来「知らなかったことを明らかにする楽しみを知っている、最も優れた学び手」なのです。

 

 「あ!これやってみたい!」

 

と思っているときが脳を活性化させるチャンス

 

「こうしたらどうなるかな?」

「こんなことしてみようかな?」

 

 

頭の中は思考がぐるぐる。

わくわくわくわく。

 

・自分が楽しいと感じていること

・自分の手で試してみること

・得られた結果を自分の肌で感じること

 

こういった経験こそが、幼少期の子どもの力を伸ばすのに大切なものです。

 

 

しかし、我々大人は子どもに何かを経験させるとき、「何かしらの効果」を狙って提供しています。

 

「こんな風に遊んでほしいな」

「こういう力をつけてほしいな」

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 もちろん大人が、ある程度教育的な狙いを持って子どもに接することは大切なことです。

ただ、頭に置いておかなければならないのは、

 

子どもは思ったとおりには動きません。

 

子どもたちが感じるワクワクと、大人が予想した反応は、必ずしもリンクしません。

 

大人は砂遊びをさせたくて砂場セットを買います。

大人は考える力をつけさせたくて知育玩具を買います。

 

でも

 

砂場セットを振り回して遊ぶ子もいれば、

知育玩具を怪獣と戦わせる子もいます。(私はこのタイプだった)

 

 

子どもの興味を持つポイントは一人一人ちがうので、隣の子と違った反応をするのは当たり前です。

まして、大人の硬い頭で考えた遊び方学び方の型に、いつもはまるとは考えにくいですよね。

 

だから、大人が期待したことが、子どものしたいことではなかった場合、

大人の言うことなんて聞かないんです。

 

 

それは当たり前であって、怒ることでもなければ、がっかりすることでもありません。

よその子と比べることも無意味です。

 

 

 

私の日常

私は「こども科学実験教室」を経営しているので、子どもたちに実験のネタを提供するわけです。

 

私が思う

「ここが面白い!!見て!!ここ!!ここ!!」

 

子どもの思う

面白いポイント

は、けっこうずれてることがあります。

 

この実験の写真見てください!

さっきまで無色透明だった液体が、一瞬にして凍り始めて、たちまちカッチカチになるんですよ!

 

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まるで氷の華❆

たちまち固まる様子は、まるでア○と雪の女王!!

絶対子どもたち喜ぶ!!と思っているわけですよ。

 

 

確かにみんな見とれたり、喜んだりしていましたが、

一部の子達にとっては

 

この現象を見るよりも

「温度計で液体とか壁とか床の温度測る方が面白いみたいなんですよね!!!」

 

「固まり終わった結晶を割り箸で突っつく方が面白いみたいなんですよね!!」

 

ち、ちがう!

そこじゃない。

 

ちょっぴり切ない気持ちになりますが、

 

それが その子のやりたいこと。

 

「楽しい」という感情が伴っている”今”こそ、子どもたちが伸びるチャンスなんだ!

と思って、グッとこらえるのです。

 

最初からゴールを作るから大人はがっかりするのであって、どこに向かうかは子どもたちに任せていいんじゃないですかね?

 

大人が想像したゴールには向かっていなくても、

子どもたちは

 

楽しい予感のする方へ」走り出している

 

ことには変わらないのです。

 

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人が敷いたレールの上を、人の決めたゴールに向かって走るなんて面白くないじゃないですか。

 

何が正解で、何が楽しいかなんてみんな違うのだから、大人の言うとおりのことをしないのは、

 

あたりまえ。

 

そう思えば、イライラしたりがっかりしたりする気持ちが少し楽になりませんか?

 

 

(※安全上注意が必要なことは、しっかり注意する必要があります。)

 

 

まとめ

小学生でも高校生でも同じですが、だいたい子どもというのは、大人が思った通りには動かないものです。

 

むしろ思い通りにコントロールしようとすることの方がおこがましいというか。

 

やってみたいと思ったことを、各々が好きに挑戦してみる時間が大切なのです。

 

 

時にはこぼしてしまったり、落としてしまったりもするけれど、それも経験。

(「言わんこっちゃない~!!」とは言わない言わない。)


次、気をつけるようになるのだから良いんです。


実際に自分で失敗して、そこから学ぶのも大切です。

 

子どもが予想外のことをしたとき、

大人が期待していた反応と異なる行動をしたとき、

 

「これはすごい。我が子は我々の想像を超えた!」

 

と喜んでおきましょう。

 

 

問題があるのは、

子ども

ではなくて

考え方が凝り固まった

大人の思考

なのでしょうね。

 

 

【くだらないことして!】お父さん、お母さん、そんなこと言わないで。

★素敵な色「冒険色」★

(過去のInstagram投稿より)

 

こんにちは!!

今日は、子どもが「くだらない事ばかり」して困っている、お父さんお母さんに向けて、教員生活やサイエンス教室での経験をもとに記事を書いていこうと思います。

 

こんなことがありました。

サイエンス教室に通っている小学校一年生のスライム作りの日。

 

スライムにつける色を作成した時の出来事です。

 

絵の具は色だけ準備してあるんです。


すると子どもたちは、あらゆるパターンで色を混ぜてみる。

 

どんな色がいいかな~

 

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大人だったら、オレンジを作って終わりですが、

子供たちは違います。

 

「入れる順番でできる色が変わるかもしれない。」

 

を入れてからを入れる

を入れてからを入れる

 

結果は同じく紫になるかもしれませんが、

 

子どもたちは自分の手で試して、どうなるか知りたいのです


・入れる分量を調節したら、同じ緑でも違う緑ができるかもしれない。

・水で薄めたら綺麗になるかもしれない。


様々な試行錯誤を繰り返します。

 

 

さて、

 

私からお願いしたいのは、

 

こういう一見 くだらない 活動を止めないで欲しい。

ということです。

 

 

子どもは何度も同じことを繰り返すし、大人から見たら「汚い」色を作ったりします。

 

 

でも、子どもの頭の中では

「どうなるかな?」

「こうしてみようかな?」

思考がグルグル🌀回っているのです。

 

 

前にも述べましたが、

幼少期の学びは知識の詰め込みよりも、思考をグルグル回して、「考える」「見る」「感じる」などの体験が重要です。

 

 

だからバカらしくても止めない。

「さっきその色混ぜたじゃん」

と思っても。

 

 

とは言え、やたらめったら色んな色を混ぜたがる子どもたち🧒

 

全色混ぜると結局深緑のような茶色のような、なんとも言えない渋い色ができてしまいます。

 

せっかく綺麗な

黄色

 

せっかく作った

オレンジ

 

結局は全部混ぜちゃうから

最後はこんなことに・・・

↓↓

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写真上部に映った試験管🧪の中がほぼ深緑のような渋い色なのがお分かりでしょうか?

 

お母さん達からは

「あ〜🤷‍♀️せっかく綺麗だったのに〜」

の声(笑)

 

しかし!

 

子ども達が、この渋い色に名前をつけました

 

それは

 

 

 

【冒険色】

 

 


素敵じゃないですか?


目をキラキラさせて自分の名付けた色を眺めていました。


感性が豊かな子どもだからこその、素敵な活動でした。

 

 

まとめ

 

幼少期の学びは知識の詰め込みよりも、思考をグルグル回して、「考える」「見る」「感じる」などの体験が重要。

 

脳の前頭前野を刺激して、「思考力」「判断力」「主体性」などを伸ばすことができます。

 

ぐちゃぐちゃとした、一見無駄な活動も尊重してあげてくださいね。

考えるや感性が、伸びるチャンスなのです。

 

くだらない活動を見つけたら

 

「お、成長中成長中!」

と、暖かく見守ってみると、腹が立たないかもしれません。

 

 

【テストができていればそれで安心!?】子どもたちは、何を学ぶべきなのか?

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はじめに

簡単に私の自己紹介をさせてください。

 

私は、公立学校正規教諭を辞職して、こども科学実験教室SUN inサイエンスを創業した、元教育職員です。

名前が太陽なので、たいよう先生と呼ばれています。

 

学校現場で自分ができることを探して、考えて、5年間必死で生徒のために何をしてあげることが、大切なのかを考え続けてきました。

 

その中で、

「自分が思う教育の形」

 と

「学校でできる教育の形」

ギャップに気づき、悩みに悩んだ結果、創業という決断をしました。

 

安定した暮らしを捨ててでも、やるべきだと思う教育が私にはあったのです。

 

以下、その概要について記します。

 

  • はじめに
  • 教育現場で身につけさせたい事とは
  • 本来、「学ぶ」ということは楽しい事 ~小さなこども達から得た気づき~
  • 大切なのは好奇心
  • 「学び」とは
  • 変化に対応し続ける力(生きる力)を身につける?
  • 幼き日の好奇心を最大限育てること
    • ↑(結局小さい頃何をしたらいいんだ!と言う方はここから読んでください)
  • 遊んで学べ、学んで遊べ

教育現場で身につけさせたい事とは

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